いつかカフェを開業したいと思ったときに、
資格について考えることはありませんか?
私も若いころは、
さまざまな飲食に関係する資格を持っていれば
自分でお店を開業した時に
役に立つものだと思っていました。
そして
資格を持っていることで
お店も繁盛するはずだと。
しかし、
10年間カフェを経営してきた
私の感想としては
そうとは言えません。

正直言って資格は食品衛生責任者さえあれば、誰でも開業もできて成功もできます
今回は、
そんな資格取得についての
考え方のお話です。
カフェ開業における資格
カフェに限らず飲食店を開業するのに
必要な資格というものがあります。
また、
関係する資格も多数存在します。
まずは必要な資格と
カフェに関係する資格について
知っておきましょう。
食品衛生責任者
食品衛生責任者だけは
カフェに限らず飲食店開業に絶対に必要な資格です。
各都道府県の食品衛生協会が定期的に講習を開催しています。
その講習を1日受講すれば取得できる資格です
この講習を受講するだけなので
決して難しいものではありません。

変な話、全くの初心者で無知の状態でも取得は可能です
ちなみに
- 調理師
- 製菓衛生師
- 栄養士
以上の資格を所持していれば受講を免除されます。
つまり、上記3つの資格のいずれかをすでに所有している場合、
飲食店の開業ができます。
関係する資格
食品衛生責任者さえあれば
開業においては問題ありませんが、
これ以外にも
飲食店に関係する資格として
以下のようなものがあります。
- 調理師
- 製菓衛生師
- 栄養士
- ソムリエ
- フードコーディネーター
- 菓子製造技能士検定
- パン製造技能士検定
- 接客サービスマナー検定
- サービス接遇検定
- レストランサービス技能検定
主にこのような資格が飲食店に関係します。
カフェで資格取得をするメリット
さて、
資格を取得するのには
しっかりと目的がなければなりません。
カフェ開業をするにあたって、
資格取得で得られる
メリットとはなんでしょうか。
自信に繋がる
先程ご紹介した資格は
食品衛生責任者のように
受講するだけでは取得できません。
勉強して知識を得る必要があります。
そして資格取得とは結果として現れ、
自分のステータスとなり自信へと繋がります。
- 調理師
- 製菓衛生師
- 栄養士
- ソムリエ
- フードコーディネーター
- 菓子製造技能士検定
- パン製造技能士検定
これらの資格であれば、
料理やお菓子、
栄養にワイン、
食事に関する全体的な
知識を増やす事ができます。
- 接客サービスマナー検定
- サービス接遇検定
- レストランサービス技能検定
こちらは
接客やサービスといったものに対しての
知識もそうですが、
仕事として自信をもって
取り組むことが出来るでしょう。
特に接客やサービスは
お客さんにダイレクトに伝わります。
接客やサービスに自信を持って行う事で、
お客さんからも
「あのお店はしっかりとした接客やサービスをしてくれるお店だ」
と、認識してもらいやすくなります。
これはお店にとって大きなメリットとなるでしょう。

アルバイトを雇う場合にも、お店の方向性が明確だと教育もしやすくなりますよ
資格を売りにする
資格取得することで、
お店づくりに幅をもたせます。
資格を持っていることを
全面に出したお店づくりができ、
お店の存在感を出す事ができます。
例えば
栄養士の資格を持ったオーナーが作る、栄養バランスの良いランチを提供するカフェ
などと
資格を持っていることで、
お店に奥行きを持たせたり、
役割を明確にする事ができます。
お客さんに伝わりやすい資格であれば
武器となり、
お店の印象を与えるものとして
かなり有効といえます。
カフェ開業で資格以外に必要なスキル
カフェを開業するに当たって
関係する資格はさまざまありますが、
目的が明らかでない場合、
必ずしも取得する必要はありません。
それよりも必要なスキルというものがあります。
資格取得は成功とは関係ない
先程もお話した通り、
例えば
- 栄養面に特化したカフェを開業したいから、栄養士の資格を取得する
- ワイン専門店に近いカフェを開業したいから、ソムリエの資格を取得する
このように目的が明確であれば
資格取得はおすすめです。
しかし、
資格取得したからと
お店を繁盛させたり成功する事とは直結しません。
資格取得とは
あくまで手段であり
目的ではありません。
ちなみに私が10年間カフェを経営した中で
調理師免許について聞いてきたお客さんは
1人もいませんでした。

製菓衛生師を持っていても、それを知っているお客さんはたぶん知り合いだけ
お客さんに聞かれることは、
資格よりも経歴。
「どこで修行してきたの?」
とか
「誰かの下で働いていたの?」
などと、
未だに料理人=職人(修行)と捉えているお客さんばかりです。

資格を持っているなんて自分から言わなければお店の経営に関してはほぼ関係ありません
つまり資格を主張したお店でない限り
お客さんからしてみれば
資格は価値があるものだとは言えません。
知識に関してはそれまでの経歴でいくらでも得られますから、
目的が明らかでない限りは正直言って
無理して資格を取得する必要は無いといえます。
飲食関係の資格より経営スキル
無理して資格を取得する必要が無いのには
もうひとつ理由があります。
それはカフェ開業には
もっと他に勉強するべきことがあるからです。
開業するということは、
経営するということ。
- 料理
- ドリンク作り
- 接客
- サービス
いくら知識があって自信を持っていても、
開業はできても経営はできません。
学ぶべきは経営です。
飲食に関係する資格を
“とりあえず”
取っておこうと勉強するくらいなら、
簿記の勉強をした方が
良いかもしれません。
もしくは
パソコンやスマホで
お店情報を発信するスキルを
勉強した方が良いかもしれません。
飲食店で働くと視野が狭くなりがちですが、
お店を開業するという事は経営するという事です。
つまり、
開業を目的と考えると、
飲食に関係する資格の勉強ではなく、
優先すべきは経営の勉強です。
飲食店で働く場合、
わりと労働基準法無視した業態が多いため、
あまり時間を取れずにいる方も
多いのではないでしょうか。
- 栄養面を考えたカフェを開業したい
- ワインに特化したカフェを開業したい
などと明確な目的がなければ、
そのわずかな時間をさいて、
資格取得の勉強をするよりは、
経営に特化した勉強をする
という事を優先させるべきでしょう。
カフェ開業の必要な資格:まとめ
- カフェ開業に必要な資格は食品衛生責任者
- 資格を全面に出したお店づくりで存在感を出す
- 資格取得する事で自信を持つ事ができる
- 資格よりも大事なのは経営するためのスキル
カフェを開業するには
最低限の資格さえあれば開業できます。
しかし、
開業してから経営をするには資格よりも
経営スキルの方が圧倒的に大切です。
今現在、
資格取得に励んでいる方も
いらっしゃるでしょう。
もちろん否定はしませんが、
そればかりにとらわれないようにしましょう。
あくまで資格を取得するのは
経営においては
手段であり目的ではない
ということを忘れてはいけません。
飲食店を経営するというのは
資格取得とはまた別のスキルが
必要だという事を忘れないようにしましょう。
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