個人経営ではお金の事は最低でも10年後を見据えておかないと足りません

考え方

あなたがカフェを開業したら個人経営者になります。

お金の事は真面目に考えておかなければ間違いなく足りなくなります。

 

お金の事を考えるなんて当たり前だとお思いでしょうが、
案外、将来のことは先延ばしにしてしまいがちです。

 

そうなってしまっては取り返しがつきません。

 

もし長くカフェ経営をしたいと思うのであれば、
しっかりと将来のお金の事を真剣に細かく考える必要があります。

 

今回は、どういうところにお金が必要になってくるのか、
具体的にお話をしていきたいと思います。

 

 

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個人経営で苦労するかどうかは最初にあなたが決めます

あなたはカフェを経営して苦労をしたいでしょうか?

あまりそんな悪趣味の人はいないと思います。

 

ほとんどの方はお金に余裕を持った、
生活や経営を望んでいるかと思います。

 

ではその為にはどうすれば良いのか。

売上 > 経費

 

答えはこれです。

 

今回は売上の部分ではなく、
経費について細かくお話をしていきます。

 

売上が経費を上まれば良いだけのお話。

 

しかし、
経費が売上よりも少なければ良いという考え方は危険です。

 

ではどのように経費を算出するのか?

 

まず経費の一番大きな割合を占めるのが「固定費」です。

ランニングコストというやつですね。

 

 

私のカフェで必要だった経費

  • 家賃
  • 駐車場代(自分の車も含める)
  • 町内会費
  • 組合費
  • 保険料
  • ゴミ処理代
  • 水道光熱費(時期によって変動するが固定費として考える)
  • リース代
  • 返済
  • 通信量
  • 備品・消耗品費(決まった金額ではないが、ある程度で算出)
  • 人件費
  • 生活費(自分の給料)

※水道光熱費や人件費もアルバイトであれば変動費になりますが、ある程度、固定して予想します。

ざっとこんな感じでした。

必要ない経費もあるという方もいるかもしれませんが、
とにかく自分のお店で必要になってくる固定費を明確にします

 

水道光熱費や備品・消耗品費などは、
営業しながらでないとわからないですよね。

 

ちなみに私のお店(15坪ほど)では

  • 夏と冬の電気代がかかる季節はエアコンなどの動力(200v)も合わせて6万円弱
  • ガス代は多くても3万円程度
  • 水道料金はなぜか1万円以下

 

使う設備によって掛かってくる金額も変わってきますし、
地域によっても違うでしょう。

 

ある程度は調査して把握しておきましょう。

 

経費を年間 100 万円以上削減する方法【電気プラスサポート】

 

備品・消耗品費はそれほど大きな金額ではないので、
1万円以内に抑えるなど最初に決めておくと良いかも知れませんね。

 

それ以外はほとんど開業前に分かっている事なので、
出来るだけ明確にしましょう。

 

 

将来を考えた生活費

ここで一番大事なのが最後の生活費(自分の給料)です。

 

あなたがもし、
雇われ時代の給料が手取り20万円だったとしたら、
総支給で25万円程度でしょう。

 

「じゃあ少し多めの30万円くらい手元に残れば良いか」

 

ではダメです。

 

「じゃあ40万円くらいあれば良いか」

 

そういう事じゃないんです。

 

自分の生活費とは、将来なりたいあなたになる為の金額です。

 

例えば、今あなたが独身だとします。

独身の状態で手取りで30万円あれば充分、
もしくは今よりもいい生活が出来たとしましょう。

 

でも将来、もしこんな事を考えた時どうでしょうか?

  • 将来結婚したいと思った時
  • 子供も欲しいと思った時
  • その子が幼稚園に入った時
  • 高校に入った時
  • 大学に行きたいって言った時
  • 大学は一人暮らしをしたいって言った時
  • 自分の親の介護が必要になった時
  • 車が故障した時
  • 自分や家族が怪我や病気をした時
  • 10年後、同じ体力・同じモチベーションで働けるか不安に感じた時

あなたの将来にもこのような思いや出来事は、
十分に起こりえるのではないでしょうか?

 

だとしたら30万円で足りますか?

 

結婚したらお金がかかります。

子供が生まれてしばらくは良いでしょうが、幼稚園に入ったらちゃんとお金がかかります。

小学校・中学校ではお金のかかる習い事や部活をやると言ったらどうしますか?

高校に入ったら、またしっかりとお金がかかります。

さらに大学に行きたいと言ったら信じられないくらいのお金がかかります。

一人暮らしなんて今の倍以上お金がかかるかも知れません。

そうこうしていると親の面倒も見なくてはならなくなるかも。

車を所持していると、税金を払って車検もする必要があります。

万が一、自分が怪我したり病気で仕事が出来なくなったら、誰も保証してくれません。

今のモチベーションを保って同じ様に10年後働けるでしょうか?

 

何だか脅しみたいで心苦しいですが、
長くお店をやるという事はこの程度想定しておかなければなりません。

 

 

雇われとは違う

会社勤めであれば手取りの給料以外に、
社会保険や厚生年金も会社がやってくれています。

 

交通費もあれば残業手当、労災保険に雇用保険もあるでしょう。

 

有給休暇や賞与もあって、
退職金だってもらえるでしょう。

 

昇給もあったかも知れません。

 

個人経営になるとそれらは一切なくなります。

 

手取りの給料にいくらか多く見積もるだけでは、
いわゆる「普通」には生きていけません。

 

さらに将来のことを考えて、
必要なお金を算出しておかなければ、
将来なにも出来なくなります。

 

現状維持の人生です。

 



 

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最低でも10年後にどうなりたいかを決めておく

お店の10年後を見据えるには、
自分の生活の10年後も見据えておかなければいけません。

 

でないと将来やりたいことが出てきた時に、
お金がなくて諦める事しか出来ません

 

お金が必要になった時にすぐにお金に出来るでしょうか?

はっきり言って小さなカフェでは難しいでしょう。

 

なので必ず開業前に決めて、
それに向けて経営方針を出来る限り固めておく必要があります。

 

 

具体的に必要な金額を考える

  • 自宅の家賃
  • 自宅の水道光熱費
  • 国民健康保険
  • 国民年金
  • 住民税
  • 所得税
  • 携帯代
  • 保険代
  • 食費
  • 交際費

 

車を所持しているなら(台数分)

  • ガソリン代
  • 維持費(オイルやタイヤ交換、故障した時のお金)
  • 税金(1年で割る)
  • 車検代(2年で割る)

しっかりと思いつくまま書き出していきましょう。

 

さらになりたい自分を想像してさらに考察します。

もしあなたが将来結婚して子供も欲しいと思った時。

  • 家族の国民健康保険
  • 家族の国民年金
  • 家族の携帯代
  • 家族の保険代
  • 家族の食費
  • 家族の交際費
  • 子供の養育費

 

この他にも家族が出来たら車が足りなくなるかも知れません。

今の家では狭いので家賃の高いところへ引っ越さなければいけないかも知れません。

あれこれ考えるとキリが無いように感じますが、
ここまで考えておかないと将来間違いなく苦労します。

 

もしくは閉店に追い込まれるでしょう。

 

お店を続けていく中で売上は毎年上がるとは限りません。

もしかすると下がるかも知れません。

 

もちろん、
必要な利益を生み出し続けているのであれば問題ありませんが、
小さなカフェではすぐに売上の天井が見えます。

 

まず最初に自分の必要な生活費を10年後のなりたい自分で想定します。

 

そして、
自分のカフェでどうしたらその金額を稼ぐことが出来るのか?

 

10年後から逆算します。

 

そうすることで店の規模や客単価を決める基準が出来ます。

 

それを知らずに今の自分がやりたいように開業してしまうと、
あとで軌道修正するのは大変です。

 

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逆算して売上目標への道筋を作る

経営とは全て逆算を意識します。

売上や利益はいくらでもあるだけあれば良い。

もちろんそうですが、
そうはいきません。

 

これくらいやったら、このくらい残るだろう

ではなく、

 

どのくらい必要だから、じゃあどうするか

を考えます。

 

その為にまず、
損益分岐点(売上と経費が同じになる金額)を出します

 

月々の損益分岐点を出して、
営業日数で割って1日に必要な売上を出します。

客単価から客数や席数を算出したり、
席数から客単価を算出したり、やり方はいろいろあります。

 

このようにちゃんと逆算しておかなければ、
最初から足りない売上目標で考えていると、
そもそも無理ゲーとなります。

ゲームでは無いですが、
しっかりと逆算して考えておかないと、
あなたの目標をクリア出来ないお店が出来上がってしまいます。

 

 

売上目標の算出方法

先ほどからお伝えしたように自分の生活費を算出し、
固定費を明確にします。

 

それと原価率さえ分かれば、
必要な売上(損益分岐点)がわかります。

 

ちなみに

売上 = 固定費 + ( 売上 ✕ 原価率 )

で算出できます。

 

例えば、

固定費100万円

原価率35%

だとしたら、

売上 = 1,000,000[固定費] ÷ 0.65[1-原価率で算出]

めちゃくちゃ簡単ではありますが、
この計算である程度は算出できます。

 

この数字でシュミレーションしてみましょう。

 

売上目標1,538,461円となります。

営業日数:25日
席数:20席
客単価:1,400円
回転率:1.5回転

これでは月の売上は1,050,000円

488,461円足りません。

席数を20→30席にすると

1,575,000円

目標売上に達しますね。

 

ただそうなると家賃も高くなるし、
空調代や人件費も増えるかも知れません。

 

じゃあ客単価をあげてみるか?

今度は厨房設備やそれなりの店構えに、
スタッフの教育も必要かも知れません。

 

回転率を上げるとどうか?

カフェで回転率を上げるとなると…
果たして本当に自分のやりたかったお店なのか?

 

などなど、
色々とシュミレーションしてみてください。

 

あなたの夢は理想かもしれませんが、
現実はお金が絡んできます。

 

自分の理想と、
現実的にお金を生み出すお店の、
“落とし所”を探ってみましょう。

 

自分の目指すお店の考え方はこちらを参考にしてみてください。

カフェ開業そして個人経営を必ず成功させるマインド
...

 

 

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10年後を見据える:まとめ

これまでのお話の通り、
最初から10年後に必要であろう給料を考え、
売上目標を定めます。

つまり10年後に必要な給料を今から稼ぐという事です。

会社勤めではなかなか出来ないことだとは思いますが、
個人経営はそれをやる必要があります。

気をつけるべき点は、
今はこの金額で生活出来ているから大丈夫と思ってしまう事です。

何度も言っていますが、
そのままだとお店を続けていく限り現状維持の人生となります。

理想のカフェ経営をして、
将来理想の生活を送る。

この事を一番に意識しましょう。

 

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